スティーブジョブズが約25年前に考えたマーケティングが本質的過ぎた
私がもっとも尊敬する人の一人がスティーブ・ジョブズです。
彼の凄さは何か、いろいろと語られていると思いますが、
私が個人的に思うのはクリエイティブのディレクションの才能です!
そこでは柳井さんではなくジョン・C・ジェイさんが取材に答えていました。
ユニクロでクリエイティブディレクターを務め、ユニクロ躍進の立役者の一人の彼が、
「ジョブズの考えるマーケティングの動画」が素晴らしいと言っていました。
気になったので調べるとすぐに見つかりました!しかも日本語訳をありました。笑
その内容が本当に素晴らしかったので、ジョブズの言葉を引用しながらご紹介します。
約25年前に撮影されたものなのですが、全く色褪せない内容でした。
”スピードや料金について語ることではない”
冒頭の方で彼が言いました。
約25年前のアップルは、歴代最高の時価総額を更新し続ける今とは対局と言って良いような状況で、
ブランド価値も下がってしまったとジョブズは言っています。
ジョブズがアップルにカムバックして2ヶ月後ぐらいだったようですが、
アップルのブランド価値を取り戻すには「スピードや料金について語ることではない」と言いました。
それは、機能的な価値を訴求しても真に顧客を満足をさせることはできないし、競合がすぐに真似をしてきて泥仕合になりかねない。
そういった市場でアップルは戦うべきではない、ということだと思います。
コトラーさんが提唱したマーケティング4.0は一言で言えば「自己実現のマーケティング」です。
今から約25年前のジョブズは同様のことを考えていたのだと感じました。
”アップルの中心となる価値観(コアバリュー)は、情熱を持った人々が世界をよりよく変えることができること”
ナイキはマーケティングの優れたブランドであるとジョブズは言います。
ナイキは広告で製品については語らない、リーボックのエアソールよりも優れているかも全く語らない。ナイキは、その広告の中で何をしているか?彼らは、偉大なアスリートを称え、偉大な競技に敬意を示す。
このあたりはナイキ創業者のフィルナイツさんが書いたSHOE DOGにたくさん書かれていましたね。この本も大変おもしろかった。
ナイキはアスリートを心からリスペクトをしていて、
色々なリスペクトの活動が結果的に自社のブランド価値を高めることに大いに寄与しました。
そしてこの動画内で私が最も重要だと思ったのがコアバリューです。
ジョブズはアップルのコアバリューは「情熱を持った人々が世界をよりよく変えることができるという信念」だと言いました。
これがまさに「自己実現」だと思いますし、いろいろな会社やブランドが未だにできてないことだと思います。
「社会を豊かにする」のような抽象度が高く誰にでも言えるコンセプトや、
機能的にフォーカスしすぎたコンセプトなどが本当に多いですね。
このあたりのジョブズのクリエイティブディレクションが本当に素晴らしい!
"バリューとコアバリュー、これらの物事は、変わってはいけない"
変わってはいけないということも、ブランド戦略において重要な要素だと思います。
気をつけなければいけないのは「バリューとコアバリュー」という限定つきであること。
「変える部分」「変えない部分」どちらもあることを認識していないと、
シャープのようにテレビに依存した状態を変えないままで大変なことになるとか。
当時のアップルはパソコンがメイン商材だったと思いますが、今のアップルはiPhoneが収益のメインですね。その変える部分と変えない部分の見極めが重要ですね。
今回の内容は以上です。
本当に学びの多い動画でしたので、ぜひ皆さんもご覧ください!
リンクを貼り付けておきます。
スティーブ・ジョブズ「マーケティングとは」Think different ミーティング
それでは今日もエンジョイしていきましょう!